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医学部の臨床実習を少ない労力で攻略するには

医学部医学科ではCBT及びOSCEに合格した後、臨床実習というものが待っている。いわゆるポリクリ、あるいはクリクラと呼ばれるものだ。

臨床実習とは簡単に言えば、実際に病院で働く前の「職業体験」のようなものである。実際に病院に行き、事前に決められている各診療科で医師達の下様々な事を行う。具体的には以下の様な事だ。

  • 外来見学
  • 病棟回診、担当患者のカルテ記載
  • 手術見学、助手参加
  • カンファレンスへの参加、プレゼン

さて、ここで問題なのがこの臨床実習のハードさが人によってまるで異なってくる可能性があるためである。そこで今回は臨床実習をいかにして攻略していくか、その方法をお伝えできればと思う。

目次

事前にまわっていた人達から情報収集しよう

実習を回る前の準備として、事前にその診療科をまわっていたクラスメイトから情報収集しよう。

まず確認すべき事項はスケジュールだ。朝は何時にどこに集合して、日中は何があって、カンファレンスや全体回診は何曜日の何時にあって・・・などである。親切な診療科では初日に予定表を配ってくれるが、逆に予定を一切教えてくれない診療科もある。そういう場合は事前にまわっていた人達から聞くしかない。

その次にもう少し細かいところ、具体的には必ず参加しなければならない予定とそうでない予定、学生の味方をしてくれる先生や逆に学生にすごい厳しい先生、カンファレンスでのプレゼンの有無などを確認しよう。ちなみに私の学校のある診療科では、実習最終日に教授との面談があり、そこで自分の担当した患者について一人一人簡単にプレゼンを求められるということがあった。事前に知っていれば対策できるが、知らなければかなり厳しい状況になってしまうだろう。こういったその科特有のイベントまで事前に把握しておければ理想である。

先生達としっかりコミュニケーションをとり良好な関係を築こう

これが最も重要であると筆者は考えている。

特に専攻医の先生達とは可能な限り良好な関係を築く努力をするべきである。というのも臨床実習で学生の相手をするのは専攻医であり、詰まるところ実習のハードさは8割方彼らの匙加減になってくるためである。専攻医の先生達と仲良くなれれば、必須でない予定は出なくていいよと言ってくれたり、プレゼンの準備も積極的に手伝ってくれたりするようになる。(もちろん中には仲良くなるとかえって夜遅くまで残らされる場合もあったりするが・・・)

ではどの様にしてしっかりと先生達とコミュニケーションを取れば良いのだろうか。

まずは最初の1週間はしっかりと過ごすことが重要だ。遅刻はせずに、基本的に予定されているカンファレンスや手術には参加する様にしよう。ここで真面目な印象を先生達に与えることが出来れば、向こうから話しかけてくれることが多い。それに加え自分から質問が出来たらなお良い。おそらく先生は基本喜んで答えてくれるはずだ。こうやって先生達に真面目な印象を与えつつ、雑談も交えながらコミュニケーションをとっていこう。そうすれば先生達との距離が縮まり、力の入れるべき場面とある程度力を抜ける場面がわかってくるため、2週目以降がグッと楽になる。

拘束時間の短い診療科を選ぼう

当然だが、拘束時間が短ければ実習の負荷としては軽くなる。一般的に激務といわれる診療科は往々にして実習もハードで拘束時間も長くなる傾向にあるため、それらの診療科は避けられるのであれば避ける方が無難だ。具体的には外科(特に消化器外科や心臓血管外科)、脳外科、循環器内科、消化器内科、呼吸器内科辺りだろうか。

しかし全ての診療科を回らなければならない学校も多く、使える人は限られるかもしれない。

終わりに

さて、以上まで臨床実習を効率的に攻略する方法を述べてきた。

繰り返しになるが、最も重要なのは各診療科の先生達としっかりとコミュニケーションを取ることである。

たまに17時を過ぎると、先生達に何も言わずに帰ってしまう学生がいるがこれはあまり良くない。結局コミュニケーションがとれていない状況では、先生達も今学生が何をしているか把握できず、結果としてサボっていると思われてしまう。そうではなく最初にしっかりと関係を築いておけば、先生達も学生に「これは出なくていいよ」「もう帰っていいよ」と言いやすくなり、お互いwin-winになる。またもし志望科が決まっている場合、志望科をまわる際に上の先生にそれを伝えれば、プラスアルファで色々を教えてもらえることも多い。

先生達としっかりとコミュニケーションを取るというのは、研修医や専攻医になってからはますます必要となってくることを身をもって実感しているため、学生のうちからこのスキルを磨いておくのは大いに将来に役立つと確信している。

この記事を読んでくれた読者の方々が、臨床実習を効率的に攻略し、更により実りのあるものにできることを心より祈っている。

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